石垣島と台湾北部の基隆港を結ぶ国際フェリー航路の構想が、2025年に入り大きな前進を見せています。この航路の運航を担う予定の船が、貨客船「やいま丸」です,。
本記事では、この注目の石垣島―基隆航路の目的、「やいま丸」の概要、そして最新の就航情報と運賃について、詳しくご紹介します。
台湾へフェリーで行ける!就航はいつ?
当初、この航路は2025年9月か10月と公式サイトでは記載されていました。
ですが、改装や整備、認可手続きの遅れにより延期が続いています,。
再度延期、就航は来年1月の見込み
当初の9月10月、その後の「年内」という予定から、今回就航は来年1月になる見込みだと発表されました。
結構12月中には利用可能なのでは?と期待していましたが、結局無理でした。笑
まぁ、そもそも全身のパンスターからの船体の受け渡しが遅れたのもあり、色々な要因がありそうです。
他の延期の要因について、ワゴングループは、動力システムや客室の設備に関する最終的な調整と、乗組員の実務的な訓練を実施しているためだと説明しています。
円滑かつ安定した運営のため、慎重を期したとしています。しかし、2025年12月時点では、初便の公式アナウンスはまだ未定の状態です。
気になる運賃は?(閑散期)
運航を目指すワゴングループは、閑散期(2025年12月から2026年2月まで)の運賃を発表しています。
- 最安運賃(大部屋): 1人当たり片道2000台湾元(約1万円)です。これは基本運賃より800元(約4000円)安くなります。
- 最高クラス(ロイヤルスイート): 閑散期には8500元(約4万2000円)となります。基本運賃は片道1万500元(約5万2000円)とのこと。
石垣—基隆航路が目指すもの:離島の国際ゲートウェイ化
石垣島と基隆港をつなぐ定期フェリー航路は、観光振興、地域経済の活性化、物流確保、そして国際交流といった複数の目的を持つプロジェクトとして注目を集めています。
航路がもたらす効果
石垣市や運航会社は、この航路を**「日本最南端の国際旅客フェリー航路」として発信しています。この実現により、「離島の活性化 × 国際交流 × 観光」**の新たなモデルが期待されています。
具体的には、以下のような多角的な効果が見込まれています。
- 観光・国際交流の促進: 船旅ならではの気軽さや荷物制限の緩さ、新しい観光導線の創出により、台湾から石垣島への観光客増加や、人的交流の拡大が期待されます。
- 地域経済・物流の改善: やいま丸は旅客だけでなく貨物輸送(180TEU相当)にも対応できるため, 離島の物流安定や商業・企業間の連携強化、輸出入の活性化が図れます。
- 国際的玄関口化: 車両や大型貨物を含む海上輸送のメリットは大きく、石垣島が**「南西諸島の海のハブ」**としてのポジションを強化することが期待されています。
(注:沖縄本島及び九州・本州から石垣島への定期旅客船航路は現在ありません。)
貨客船「やいま丸」の特徴と魅力
運航予定の「やいま丸」は、かつて大阪—釜山を結んでいた豪華フェリー「PanStar Dream」を買い取って改装した船です,。
やいま丸の基本スペック
「やいま丸」は、総トン数2万1535トン(または2万1688トン)の貨客船です,。
| 項目 | 詳細 | 引用元 |
|---|---|---|
| 全長 / 幅 | 160m / 25m | |
| 旅客定員数 | 約545名〜560名 | , |
| 貨物積載量 | 180TEU相当 | |
| 航行距離 / 所要時間 | 約265km / 約7時間 | |
| 運航頻度(想定) | 週3便、年間約140往復を想定 |
船旅としての魅力と設備
元が豪華フェリーであったため、船内設備が充実しており、**「夜行クルーズ」や「船旅としての体験」**として楽しめる点が大きな魅力です。
船内には、レストラン、大浴場、ラウンジ、免税店、ベッド客室などが整っています。客室は4人から15人が利用可能な大部屋など7タイプがあり、総数は122室、ベッドは493人分が用意されています。
航路実現に向けた課題
この国際航路の実現には期待が集まる一方、いくつかの課題も指摘されています。
- 就航遅延による信頼性の不安。
- 冬季の荒天や季節風による欠航リスク。
- 採算性や継続性の確保(乗客・貨物需要の安定)。
- 運賃、時刻表、予約方法など最終情報が未確定であること。
石垣—基隆航路の開設は、離島振興と国際交流の新たな扉を開く大きなチャレンジです。
今後は、遅延を乗り越え、「安心して乗れる」「乗ってみたい」と思われるサービスとして確立していただき日本人にとっても人気観光地である台湾への飛行機以外のアクセス方法として期待したいです。
最新の公式発表を注視しましょう!

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